拡散透析
イオン交換膜 セレミオン®による拡散透析の特徴
金属イオンと酸を分離し、生産効率の安定化に協力できます。
- 金属表面処理工程等から排出される金属塩を含んだ廃酸から遊離酸のみを分離回収いたします。
- 回収された酸は表面処理工程等にて再利用できるため、酸を有効利用することができます。
- 拡散透析は濃度差を駆動力とするため、イオンを移動させるための直流電力を必要としません。
そのためランニングコストが安く、装置もシンプルで日常の運転管理が容易です。
拡散透析の原理
陰イオン交換膜を、スペーサーを介して多数組積層します。積層された陰イオン交換膜の片側に廃酸を、その反対側に水を対向流で流します。陰イオン交換膜を介して生じた濃度差により、廃酸液側から水側(回収酸側)へ酸が拡散移動しますが、大きな多価陽イオンを持つ金属塩は陰イオン交換膜を透過することができず、透析液側に残ります。このようにして、遊離酸を金属塩と分離して回収することができます。
拡散透析のプロセスフロー
拡散透析は電気透析と異なり、ヘッドタンクから高低差を利用して拡散透析槽に液を送ります。液を循環させることもなく、金属塩と酸を分離することができます。
電気透析酸回収と拡散透析酸回収の違い
電気透析酸回収のメリット
- 遊離酸を濃縮して回収することができます。
- 廃酸を減容化することができます。
拡散透析酸回収のメリット
- 電気を必要としないためランニングコストが安価です。
- プロセスフローが簡単で運転管理が容易です。